現地ルポ
大阪に誕生した協同助産院
石原 隆良
pp.33-35
発行日 1961年5月1日
Published Date 1961/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202121
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大阪市内にも協同助産院が誕生した.大阪府助産婦会東住吉区支部の全員96人が出資した助産院である.
東住吉区といえば大阪市の東南のはずれに位置し,人口約26万,市内とはいえ住宅より畑の方が広いようなところである為,大きな病院もなく助産院にも恵まれていなかつた.妊婦の多くは電車に乗つて天王寺区や阿倍野区の病院に行き,あるいは区内の産科医院に入院していたのである.勿論個人で収容設備をもつている助産婦もあつたが決してそれも充分な数ではなく,助産婦自身の収容施設は切実に求められていたのである.大阪府助産婦会の山下会長もこの東住吉区の出身であり,常づね協同助産院の必要性を説き,専ら中心となつて計画を進めて来られたのである.
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