口絵
新しい育児家具
pp.2-4
発行日 1957年6月1日
Published Date 1957/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201276
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今までは子供を育てるための特別に作られた家具はなかつた.しかし近年生活の安定化とともに,母親達の育児家具に対する関心が非常に高まつてきた.子供に良い躾と,良い環境を与えるとともに,母親の育児に要する時間を出来るだけ省いて生活の合理化をはかり,負担を少くすることに育児家具は大きな役割を果している.新宿伊勢丹で催された育児家具展示会も第6回を迎えて,年々の研究に優秀な作品を生み,次第に実用化の方向を示し,会場を訪れる母親の数も倍加している.
どんなものが売れているだろうか.やはり値の手頃な1000〜2,000円程度の物以外は,良い作品でも陳列の域を出ないようである.需要の面からまだまだ多量生産するまでいかず,各家庭で使いこなせるまでにはいつていないが,製作者,学者,販売者の協力によつて,日本の風土,家屋に適した育児家具が普及する日も近い.
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