口絵
産婦人科の診療に使われる器械類(2)
木下 正一
pp.2-8
発行日 1955年10月1日
Published Date 1955/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200925
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単鉤鉗子(マルチン氏)〔第1図上〕
双鉤鉗子(ミユゾー氏)〔〃下〕
たとえば子宮腔内に消息子を挿入して,その長さや広さを測つてみたいとか,また頸管を拡張したいとか,子宮腔内のポリープや流産遺残などを取り除きたいというような場合には,先ず子宮鏡を用いて子宮腟部をよく見得るようにしてから,単鉤鉗子或は双鉤鉗子などを用いて子宮腟部を先ず把握固定して,然る後に所望の処置を行う。すなわち上図の鉗子は子宮腟部を固定する目的に使用するものである。単鉤と双鉤の区別については図を詳しく見れば,先端部の鉤の相異にあることが判る。これと同じ目的に使う類似の鉗子が,まだ他にもあるが,単鉤のマルチンと双鉤のミユゾー,ことに後者が最も一般的に広く用いられているようである。鉗子の全長は凡そ25cm位である。
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