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牛乳嫌い—葉書回答を読んで
内藤 壽七郞
1
1日赤中央病院小兒科
pp.43-44
発行日 1953年12月1日
Published Date 1953/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200504
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牛乳嫌いということは,生れて最初に牛乳やミルクを与える時は先ずない.併し極めて稀にはいわゆる先天性の牛乳嫌いの乳兒もあることはあります.これは今の所私は問題にしていません.生後全然与えてない場合は乳兒が3カ月〜5カ月になつて,混合栄養の必要が生じた場合に,牛乳やミルクを与えてもよくのみます.併し新生兒期に与えておくと数カ月後或は離乳期頃迄に於て牛乳を嫌う.そのために必要な栄養が与えられなくて,栄養失調になり易い.これが心配なのです.ことに生後未だ母乳の分泌が不充分な時に一寸牛乳やミルクを与えてそれから母乳がよく出るようになると母乳のみとし,再び母乳不足が来た時これに牛乳やミルクを与えようとする時,にこの牛乳嫌いが激しく起り易いのです.もちろんひきつづき新生兒期から混合栄養にしている場合でも数カ月たつうちには牛乳を嫌うのも出て来ますが.
御回答を拜見させて戴いた17人の方の中,とにかく牛乳を嫌うことを御経験された方が12名おられるようです.この方々の中には先天的に嫌う乳兒もあるようですが,新生兒期に牛乳やミルクを呈されるためにそうなつたこともあるように思います
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