--------------------
—看護婦の父—佐伯理一郎先生を悼んで
石原 明
pp.14
発行日 1953年8月1日
Published Date 1953/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200403
- 有料閲覧
- 文献概要
京都の同志社時代以來,看護婦,助産婦の養成と指導に献身的努力をされてきた佐伯理一郞先生が去る5月30日になくなられた.先生は今年93才明治20年頃,看護教育に関係されてから,まさに半世紀以上をこの道と共に歩んでこられた.先生は京都産院を經營,助産婦の教育と向上にも盡力された.又明治28年には「普通看病学」と「戰時平時救急看護法」の二書を譯出され,ともに廣く用いられた.先生の学問に対する熱心さは実にすばらしく明治23年に日本医学会総会がはじまつて以來一昨年まで毎回出席という記録をもつておられる.実に先生は生きた医学史であり看護史と共に歩み續けていられた方であった.
Copyright © 1953, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.