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"私の經驗"批評
水野 重光
1
1順天堂医大
pp.45
発行日 1953年9月1日
Published Date 1953/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200439
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- 文献概要
1)正常産をすでに2回終了している経産婦を分娩豫定日の約2週間前に診察し,たまたま横位であることを発見した場今はただちに外廻転により頭位に矯正すべきで,経産婦なら通常比較的容易に廻すことができます.廻転に成功したならば教科書に書いてあるように兒頭の横に綿製の小枕を置きその上を腹帯で軽く固定し,兒頭のある側を下にする側臥位をとらせて再発を防ぎます.
2)外廻転が不成功に終つたとしても分娩豫定日11日前に自然に骨盤位に変り,ほかになんら異常を認めない経産婦ですから,分娩は自然にまかせることにし,人工的に陣痛誘発を行つてはいけません.分娩開始までに,ことに経産婦なら自己廻転により頭位に変ることは稀ではありません.もし臀部が一側に偏しているような場合はなるべくこれの存在する側を下に側臥位をとらせます.
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