ごぞんじですか
人工授精児について
山口 哲
1
1慶大産婦人科
pp.55-56
発行日 1952年6月1日
Published Date 1952/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200131
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- 文献概要
男女共に異常がないに拘わらず,長年不妊に惱む夫婦の場合や,男子に何らかの不妊の原因があるため,妻が正常な受胎性を保持していながら不妊に惱む夫婦の場合,精液を女子の性管(子宮腔,頸管乃至膣)内に人工的に注入器をもつて注入し,妊娠を計る積極的な不妊の治療法が人工受精であります。
夫の精液が正常か,正常よりいくらか劣つている場合には夫の精液を使用して人工受精を行うが,精子が全然ないかあつても極く少数の場合には夫の精液では駄目で,夫以外の男子の精液を使用して人工受精を行つている。夫の精液を用いる場合を配偶者間人工授精(略して,AIH)夫以外の男子のものを用いる場合には非配偶者間人工授精といつている。
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