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実践講座 高度肥満症患者のリハビリテーション治療・4
高度肥満症患者の関節障害とリハビリテーション治療
Joint disorders and rehabilitation treatment in severely bariatric patients
原 茂之
1,2
,
森 成志
3
Shigeyuki Hara
1,2
,
Shigeshi Mori
3
1近畿大学奈良病院リハビリテーション部
2森ノ宮医療大学インクルーシブ医科学研究所
3近畿大学奈良病院整形外科
1Department of Rehabilitation, Kindai University Nara Hospital
2Inclusive Medical Science Research Institute, Morinomiya University of Medical Sciences
3Department of Orthopaedic Surgery, Kindai University Nara Hospital
キーワード:
TKA
,
THA
,
高度肥満
Keyword:
TKA
,
THA
,
高度肥満
pp.1075-1082
発行日 2024年10月10日
Published Date 2024/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552203239
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はじめに
世界保健機関(World Health Organization:WHO)の基準では,body mass index(BMI)25以上が「過体重(overweight)」,BMI 30以上が「肥満(obesity)」,BMI 35以上は「高度肥満(severe obesity)」とされている.一方でアジア人の「肥満」はBMIが高くなくても内臓脂肪の蓄積などにより,健康障害のリスクが顕在化しやすいことから,日本ではBMI 25以上が肥満とされている1).
高度肥満に関連する健康障害には,糖尿病や脂質異常症,心血管イベント,脳血管障害,閉塞性睡眠時無呼吸症候群など内科的な問題が取り上げられることが多い.その一方で,運動器の障害である変形性関節症も肥満患者の活動能力を低下させ,前述した内科的疾患を増悪させることから,肥満と関連が深い重要な問題の一つである.本稿では,肥満と変形性関節症の関連について述べ,手術やリハビリテーションにおける注意事項について文献的な考察を含め概説する.
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