Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「おしゃべりな写真館」—だれもが安心して生きていける地域を形象化する
二通 諭
1,2
1札幌学院大学
2札幌大谷大学
pp.781
発行日 2024年7月10日
Published Date 2024/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552203174
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北海道は十勝平野の北部,鹿追町を舞台とする「おしゃべりな写真館」(監督/藤嘉行)が,2024年3月,先行上映された帯広で大ヒット.10月には全国で公開される予定だ.
藤の前作,戦時下の知的障害者と反戦僧侶にフォーカスした「明日へ—戦争は罪悪である—」(2017年:本誌2019年4月号本欄参照)の札幌上映会の際,筆者はアフタートークを務めたが,なんと客席には,東京から秘かに足を運んでくれた藤もいた.となれば,二人で夜のススキノということになり,藤が松竹の木下惠介組で修行した頃の逸話などで大いに盛り上がった.その後,風の便りで,藤が鹿追に住みついて映画を撮っているとの話を聞いた.それが,「おしゃべりな写真館」だった.
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