『糖尿病合併症管理料』の創設が拓いた「下肢末梢動脈疾患指導管理加算」，「下肢創傷処置」，「下肢創傷処置管理料」等について

The establishment of the “management fee for diabetic complications” in health insurance reimbursement paved the way for the “incentive fee for guidance and management of peripheral arterial disease of the lower extremities” and the “lower extremity wound treatment fee management fee”.

糖尿病合併症管理料の創設とその背景

　2008年度診療報酬改定において，「糖尿病合併症管理料」が創設され，糖尿病足病変のハイリスク要因を有する入院以外の患者に対し，専任の常勤医師あるいは当該医師の指示を受けた専任の看護師が指導・管理を行うと，月1回170点を算定できるとされた^1）．

　糖尿病足病変のハイリスク要因とは，「ア 足潰瘍，足趾・下肢切断既往」，「イ 閉塞性動脈硬化症」，「ウ 糖尿病神経障害」のいずれかとし，その指導とは，「爪甲切除（陥入爪，肥厚爪又は爪白癬症等に対して麻酔を要しないで行うもの），角質除去，足浴等を必要に応じて実施するとともに，足の状態の観察方法，足の清潔・爪切り等の足のセルフケア方法，正しい靴の選択方法の指導を行った場合」とした^1）．