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特集 高齢下肢切断のリハビリテーション
総論—下肢切断の現状と課題
The present situation and issues of lower limb amptation
片平 健人
1,2
,
三上 幸夫
2
Kento Katahira
1,2
,
Yukio Mikami
2
1広島大学病院リハビリテーション科
2広島市立広島市民病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Hiroshima University Hospital
2Department of Rehabilitation Medicine, Hiroshima City Hiroshima Municipal Hospital
キーワード:
末梢動脈疾患
,
血管原性切断
,
血行再建
,
患肢温存
,
断端管理
Keyword:
末梢動脈疾患
,
血管原性切断
,
血行再建
,
患肢温存
,
断端管理
pp.1043-1049
発行日 2023年10月10日
Published Date 2023/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202944
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下肢切断の現状
わが国では切断者に関する各地域・施設ごとの疫学調査はいくつか報告があるものの,全国的な疫学調査は行われていない.厚生労働省「身体障害児・者等実態調査」を参考に全体としての切断者の傾向を見てみると,2001年の同調査によると身体障害者総数324万500人中,肢体不自由者174万9000人,うち上肢切断者9万8000人(5.6%),下肢切断者4万9,000人(2.8%)と言われている.2006年の同調査では,身体障害者総数348万3000人中,肢体不自由者176万人,うち上肢切断者は8万2000人(4.7%),下肢切断者6万人(3.4%)と報告されており,上肢切断者は減少傾向,下肢切断者は増加傾向にあると報告されている1).近年の交通災害や労働災害の減少,衛生環境の改善,予防医学や医療技術の進歩により,外傷,腫瘍,感染による切断は減少し,末梢動脈疾患(peripheral arterial disease:PAD)や糖尿病による血管原性切断の割合が増加している2).
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