Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「ヒロシマ ナガサキ 最後の二重被爆者」—<核廃絶と核戦争,どっちが先か>という課題に対峙して
二通 諭
1,2
1札幌学院大学
2札幌大谷大学
pp.897
発行日 2022年7月10日
Published Date 2022/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202570
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本年8月,ドキュメンタリー「ヒロシマ ナガサキ 最後の二重被爆者」の上映と,監督・稲塚秀孝と筆者が語る市民講座を催す1).昨秋,訴求力はどうあれ,メッセージ性を重視して決めた企画.ところが,2022年2月末,ロシアのウクライナへの軍事侵攻の際,プーチン大統領が核兵器の使用に言及.本稿執筆時(3月下旬)には,ロシアの「存亡の危機」における使用が公言され,「最後の二重被爆者」という言葉に込めた願いとは真逆の事態.
本作は,2006年,90歳になってから二重被爆者として語り部を始めた山口彊と,そのバトンを受け継いだ娘,孫,曾孫の活動,キノコ雲の下の惨状の記録である.
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