Japanese
English
増大特集 加齢とリハビリテーション
第2部 健康と障害への影響
1.健常者の加齢の問題 3)高齢者に多い疾病・感染症
Common disease and infection in the elderly
藤谷 順子
1
Junko Fujitani
1
1国立国際医療研究センターリハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, National Center for Global Health and Medicine
キーワード:
悪性新生物
,
脳卒中
,
心疾患
,
感染症
Keyword:
悪性新生物
,
脳卒中
,
心疾患
,
感染症
pp.601-610
発行日 2022年6月10日
Published Date 2022/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202524
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高齢者のさまざまな疾病統計
高齢社会白書1)によると,65歳以上の高齢者の受療率が高い主な傷病(表1)は,入院では「脳血管疾患」,「悪性新生物(がん)」,次いで「心疾患(高血圧性のものを除く)」となっている.外来では,「高血圧性疾患」,「脊柱障害」,「悪性新生物」,「心疾患」,「脳血管疾患」の順である.
なお,東京都の後期高齢者の86%は,外来で何らかの慢性疾患を治療しているという報告2)がある.第1位は高血圧,第2位は胃・十二指腸潰瘍,第3位は脂質異常症,そのあと,関節症・脊椎障害,骨粗鬆症,糖尿病,白内障・緑内障,認知症と続く(図1)2).かつ,この慢性疾患8種類のうち,4種類以上の疾患を有する者は17.1%,3種類が21.1%,2種類が26.0%と報告されている.
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