Japanese
English
特集 新しい整形外科手術とリハビリテーション診療
変形性膝関節症に対する手術
Surgical strategy for osteoarthritis
乾 洋
1
Hiroshi Inui
1
1東京大学医学部附属病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, The University of Tokyo
キーワード:
変形性膝関節症
,
人工膝関節全置換術
,
人工膝関節単顆置換術
,
膝前十字靱帯
Keyword:
変形性膝関節症
,
人工膝関節全置換術
,
人工膝関節単顆置換術
,
膝前十字靱帯
pp.451-458
発行日 2021年5月10日
Published Date 2021/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202217
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
人工膝関節全置換術(total knee arthroplasty;TKA)は変形性膝関節症患者に対する除痛や膝関節機能回復に有効な手段の一つであり広く普及している.しかしながら術後15〜20%の患者が手術に満足していないと考えられている1,2).そんななか近年満足度向上のキーワードの一つとして「生来の膝関節機能」を回復することが挙げられている.この「生来の膝関節」を再現すべく行われている取り組みとして膝前十字靱帯(anterior cruciate ligament;ACL)をはじめとした,全膝関節十字靱帯を温存,あるいは機能を代償する手術が注目を浴びている.本稿では,全膝関節十字靱帯を温存する手術である,両十字靱帯温存型(bicruciate-retaining:BCR)TKA,人工膝関節単顆置換術(unicompartmental knee arthroplasty;UKA),また両十字靱帯機能をインプラント形状が代償する(bicruciate-stabilized;BCS)TKAの手術成績,動態解析結果などからその有用性を述べる.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.