Japanese
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特集 障害者の加齢に伴う問題とその支援
障害者のライフイベントに合わせた支援
Life-support for persons with disabilities
小池 純子
1
Koike Junko
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター
1Yokohama Rehabilitation Center
キーワード:
療育
,
就学
,
就労
,
余暇活動
,
相談支援
Keyword:
療育
,
就学
,
就労
,
余暇活動
,
相談支援
pp.1137-1144
発行日 2020年12月10日
Published Date 2020/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202098
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はじめに
ライフイベントとは一生涯での出来事,誕生,就学,就職,結婚,出産・子育て,教育,退職,死などを指す.
高齢者人口の急増を背景に,障害の発症から,急性期,回復期,維持期・生活期リハビリテーションの提供体制は医療・介護保険連携のもと国の施策として推進されている.一方,小児期やAYA(Adolescent and Young Adult)世代(わが国では15〜39歳)発症の障害者にとって,維持期・生活期とは長い人生そのものである.障害者基本法では,障害者が,社会を構成する一員として社会,経済,文化などあらゆる分野の活動に参加する機会の確保・拡大を図るとしているが,この世代の対象者の少なさもあって,障害者の学ぶ,働く,暮らす,住む,楽しむ,備えるなどライフイベントの視点に立ったサービスの開発は十分とはいえない.
本稿では障害児療育の立場から障害児・者のライフステージ,イベントに合わせた支援をまとめ,合わせて横浜市総合リハビリテーションセンターで実施している成人期への移行支援を紹介する.なお,ここでの障害児はいわゆる「肢体不自由児」とした.代表的な疾患は,脳性麻痺,二分脊椎,神経筋疾患(筋ジストロフィーなど),骨系統疾患,四肢切断,染色体または遺伝子に変化を伴う症候群などである.重症心身障害児・者,医療的ケア児,知的障害児・者のカテゴリーは,他稿を参照されたい.
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