書評
吉川ひろみ 編「作業療法の話をしよう—作業の力に気づくための歴史・理論・実践」
中村 春基
1
1日本作業療法士協会
pp.64
発行日 2020年1月10日
Published Date 2020/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201853
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素晴らしい書籍である.書評の機会を与えていただいたことに心より感謝したい.本書のルーツは,米国の作業療法の100年の歴史を綴った,Andersenによる『The History of Occupational Therapy』とのことである.
第1章は「作業療法のはじまりから今日まで」と題して,作業療法のルーツの道徳療法,アーツアンドクラフツ運動,社会背景,米国作業療法協会の誕生,日本における作業療法,世界作業療法士連盟,作業療法の定義の変遷,理論とエビデンス,これからのビジョンと発展について,35の文献を読み解き,著者の目をとおした物語が綴られている.作業療法の歴史の“総説”として,この第1章のみでも十分に価値がある.
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