Japanese
English
特集 リハビリテーション医療で心理職に望むこと
がん
Cancer
金井 良晃
1,2
Yoshiaki Kanai
1,2
1TMGあさか医療センター緩和ケアセンター
2東京大学医学部附属病院緩和ケア診療部
1Palliative Care Center, TMG Asaka Medical Center
2Division of Palliative Care, The University of Tokyo Hospital
キーワード:
緩和ケア
,
全人的苦痛
,
スピリチュアル・ケア
,
ストレス対処
Keyword:
緩和ケア
,
全人的苦痛
,
スピリチュアル・ケア
,
ストレス対処
pp.933-938
発行日 2018年10月10日
Published Date 2018/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201443
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はじめに
緩和ケア,緩和医療と呼ばれる分野は,この数十年のがん医療の中で急速に発展し浸透してきた.緩和ケアや,がん患者や家族の心理面や生活の質(quality of life;QOL)に関する研究が「トップジャーナル」と呼ばれるような医学雑誌に掲載されるようになり1-3),厚生労働省がこの11年間推進してきた「がん対策推進基本計画」においても当初から,「がんと診断された時からの緩和ケア」が謳われてきた4).
しかし一方で,社会全体はもちろん医療介護に従事する専門家のあいだにおいても,緩和ケアへの正しい理解は進んでいない.緩和ケアという専門用語自体が複数の意味をもち,がん医療の現場が混乱してしまっている側面もある.
本稿では,緩和ケアががん医療において実にさまざまな役割を担い,その遂行には多職種協働が不可欠であることを明らかにするとともに,リハビリテーションと心理職に期待される役割に焦点を当てて議論したい.
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