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編集後記
川
pp.1084
発行日 2017年10月10日
Published Date 2017/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201138
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アメリカンニューシネマの代表作「真夜中のカーボーイ」のラスト近く.マイアミ行のバスの中で,失禁したダスティンホフマン演じるラッツォ(リコ)がジョー(ジョン・ヴォイド)に「漏らした.びしょびしょだ」と言って泣き出す…….この映画の中で最も印象的なシーンの一つです.
今月の特集では「排尿ケア」を取り上げました.「排泄」のトラブルは,人間の尊厳にかかわる問題だと思います.トイレに鍵がついているように,そもそも排泄は他人に見られたくない,非常にプライベートな行為です.些細な「おトイレの悩み」でも外出が億劫になったり,気分が憂鬱になります.そんなデリケートな行為を1日に何度も介護者に委ねなければならない気持ち…….そして介護者にとっても排泄ケアは大きな負担です.だからこそリハビリテーションなどによって排泄のトラブルを解決あるいは軽減することはQOLの飛躍的な改善につながるのではないでしょうか.
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