Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「映画ビリギャル」—「学校不適応」として括られる子供たちへの教育的アプローチのあるべき姿
二通 諭
1
1札幌学院大学人文学部人間科学科
pp.1069
発行日 2015年11月10日
Published Date 2015/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200429
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「映画ビリギャル」(監督/土井裕泰)は,小学校4年生程度の学力しかない女子高生が,塾講師との応答関係をとおして慶應義塾大学に現役合格する実話を映画化したものである.
女子高生・工藤さやか(有村架純)の父は,弟をプロ野球選手にすることに夢中で,さやかや妹に関心を示さない.小学校時代に友達ができなかったさやかは,母の勧めで大学までエスカレーター式に進学できる私立中学校に入学する.「これからは毎日,自分がワクワクするような楽しいことだけしてればいいの」という母の言葉を真に受けたさやかは,5年間全く勉強せず,学年断トツビリのギャルとなる.加えて,教師から「人間のクズ」と罵られるほどの素行不良生徒でもある.
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