Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「鈴木先生」―ひきこもり青年の暴発から学校と社会のあり方を考える
二通 諭
1
1札幌学院大学文学部人間科学科
pp.699
発行日 2014年7月10日
Published Date 2014/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110573
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「鈴木先生」(監督/河合勇人)は,中学校において,おとなしくもまじめに教師の言葉に従っていた生徒の暴発,異議申し立てを描いている.
学校で目立つのは,手のかかる不良群,発達障害など特別な配慮を必要とする要支援群,上位層を形成する発信力旺盛群の生徒である.これら三大勢力以上の規模で存在しているのが,黙々と日々を過ごしている中間層である.例えて言うなら,学園ドラマにおける主要登場人物の背景にいる者たちで,学校秩序の守り手だが,特段評価されることはない.
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