編集後記

　大人になるにつれ「はじめて」はどんどん減っていきます．経験が増えるのだから当たり前のことなのですが，未経験のことにチャレンジすることに憶病になって，「はじめて」を避けがちになっているということもあると思います．

　さて，今月号は「公募特集」です．テーマは「コロナ禍からWithコロナ時代へ—リハビリテーションの変化」．特集の記事を読者の皆様に広く公募するのは本誌50年の歴史の中で「はじめて」の試みです．さてどのような特集になるのか……応募がまったくなかったらどうしよう……編集室一同の心配をよそに，コロナ禍で大変ご多忙ななか，さまざまな現場から貴重な報告をお寄せいただくことができました．リード文で触れていますが，本号に掲載させていただいた13の報告はもちろん，多くの現場で蓄積された経験と知恵はWithコロナ時代のリハビリテーションのあり方を考えるうえでとても有用なデータとなります．読者の皆様のご協力で，本公募特集が実現したこと，そして，大いに緊張しましたが，久々の「はじめて」にチャレンジさせていただく貴重な機会をいただけたことに心から感謝です！