Japanese
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特集 脳卒中急性期治療の最前線
高血圧性脳出血の治療
保存的療法
Treatment for hypertensive intracerebral hemorrhage―Non-surgical treatment.
伊藤 義彰
1
Yoshiaki Itoh
1
1慶應義塾大学医学部神経内科
1Department of Neurology, Keio University, School of Medicine
キーワード:
降圧療法
,
脳浮腫
Keyword:
降圧療法
,
脳浮腫
pp.1099-1106
発行日 2013年12月10日
Published Date 2013/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110329
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脳出血の原因
脳出血は,脳実質内の血管の破綻により脳内に出血を来す疾患である.その原因は,高血圧症によるものが大部分であるが,アミロイド血管症および原因が特定できないものを併せて一次性脳出血と呼ぶことがある(表).
一方で,脳動静脈奇形,硬膜動静脈瘻,海綿状血管腫,静脈性血管腫,脳静脈閉塞症,Willis動脈輪閉塞症(もやもや病),脳腫瘍,血液凝固異常症,抗血栓療法・血栓溶解療法に伴う脳出血,透析患者の脳出血などは二次性脳出血と呼ばれる(表).二次性脳出血は原病に対する治療を行うことが重要であるため,急性期には血圧のコントロールを中心とした高血圧性脳出血との鑑別は極めて重要である.高血圧の既往のない場合,高血圧性脳出血の好発部位ではない出血,既往・合併症・服薬のある場合,などでは二次性脳出血を積極的に疑う必要がある.
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