--------------------
編集後記
川
pp.212
発行日 2013年2月10日
Published Date 2013/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110041
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
どんな最後を迎えたいか.チューブだらけになった自分の姿を想像する延命治療はやめてと思う.でも,実際に終末期になったとき,「やっぱりもうちょっと頑張りたい」とか思ったりしないだろうか…….「本当は延命してほしい」けど,「尊厳死」を選ばなきゃという雰囲気や,周りに遠慮したりして言い出せずとか…….こればかりは経験者に「あなたは本当に思い通りの最後を迎えられましたか?」と尋ねることはできません.
「8月に生まれる子供」(大島弓子)という漫画を思い出しました.急激に老化するという奇病にかかった18歳の主人公.徘徊や失禁の症状から「安楽死をこいねがう手紙」を書くが,心の変化があり,最後には「心臓が力つきて停止するその時までその命をたすけてくだい」と撤回の手紙を書く.詳細は省きますが,生死に対する心境の変化が描かれています.今「尊厳死」法制化への動きが急速に進んでいます.「尊厳ある死」とは,「リビングウィル」とは,「終末期医療」のあり方は? このあたりのことを今まであまり深く考えずに来たような気がします.まずはいろいろな考えを知る必要がありそうです.取り急ぎ「終の信託」(199頁)を観に行かねば.
![](/cover/first?img=mf.1552110041.png)
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.