Japanese
English
症例報告
呼吸器リハビリテーションにおける圧支持換気の応用
The use of pressure support ventilation in the respiratory rehabilitation.
池永 康規
1
,
立野 勝彦
2
,
染矢 富士子
2
,
八幡 徹太郎
1
Yasunori Ikenaga
1
,
Katsuhiko Tachino
2
,
Fujiko Someya
2
,
Tetsutaro Yahata
1
1金沢大学医学部附属病院理学療法部
2金沢大学医学部保健学科
1Department of Rehabilitation Medicine, Kanazawa University Hospital
2Department of Health Science, Kanazawa University
キーワード:
人工呼吸器
,
ウィーニング
,
一回換気量
,
圧支持換気
Keyword:
人工呼吸器
,
ウィーニング
,
一回換気量
,
圧支持換気
pp.549-552
発行日 2002年6月10日
Published Date 2002/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109786
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はじめに
呼吸不全に陥った患者の全身状態が改善し,人工呼吸器からの離脱(ウィーニング)を考える場合,血液ガス分析(BGA)の結果を基に判断して進めていくことが多い.自発呼吸が存在し,BGAの値で酸素化が良好となっていれば酸素濃度を下げるか,換気モードを緩和することが可能となり,最終的に気道確保しているチューブを抜去してウィーニングが完了する.しかし,ウィーニングを進めるうえで重要な人工呼吸器の換気条件の緩和に対しては,未だ標準的な方法がなく,施設ごと,症例ごとにやり方が異なっているのが現状である1).人工呼吸器の一つの換気条件に,どのくらいの時間をおいて次の段階に進むのかについても,今のところ一定の見解が得られていない.
人工呼吸器本来の役割は,呼吸運動の補助が中心である.すなわち,ウィーニングを進める場合には,BGAの結果だけでなく,患者の呼吸運動を中心とした運動学的な観点で進めていく必要もあると考えられる.
そこで今回われわれは,人工呼吸器に表示される一回換気量と,圧支持換気(PSV)を利用して運動学的にウィーニングを進めて,良好な結果を得た症例を経験した.若干の考察を加えてウィーニングを進めるうえでのリハビリテーションアプローチを考案したので報告する.
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