Japanese
English
特集 運動失調
Ataxic Hemiparesis
Ataxic Hemiparesis.
神田 直
1
Tadashi Kanda
1
1北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科
1Faculty of Rehabilitation, Kitasato University, School of Allied Health Sciences
キーワード:
ataxic hemiparesis
,
ラクナ梗塞
,
予後
Keyword:
ataxic hemiparesis
,
ラクナ梗塞
,
予後
pp.933-936
発行日 1999年10月10日
Published Date 1999/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109075
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はじめに
FisherとColeは小脳失調,上下肢の脱力,錐体路徴候をいずれも同側に認めた5例の脳卒中をまとめ,homolateral ataxia and crural paresisとして報告し,責任病巣を内包あるいは放線冠近傍と推定した1).のちになってFisherは,これらの神経症候と対側の上部橋底にラクナを認めた3剖検例を報告し,この症候をataxic hemiparesisと呼んだ2).Fisherの報告はその特徴的な神経症候から注目され,その後,ラクナ梗塞だけではなく出血や腫瘍など他の原因によるものも含めてataxic hemiparesisの報告があいつぎ,臨床的にも汎用されるようになった.しかし,診断上の定義,神経症候の発現機構,責任病巣などについてはなお論議があり,さらにはこの症候群の存在そのものについても異論がないわけではない3).また予後やリハビリテーションにまで言及した報告は少ない4-6).
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