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特集 脳卒中の治療―最近の話題
脳血管障害におけるガンマナイフ治療
Radiosurgery in Cerebrovascular Disorders.
天野 惠市
1
Keiichi Amano
1
1東京女子医科大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Tokyo Women's Medical University
キーワード:
脳動静脈奇形
,
海綿状血管腫
,
ガンマナイフ治療
Keyword:
脳動静脈奇形
,
海綿状血管腫
,
ガンマナイフ治療
pp.517-527
発行日 1999年6月10日
Published Date 1999/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108988
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ガンマナイフ治療の歴史
「ガンマナイフ」という,最初は通俗的な略称であった名前が,すっかり正式名称として定着した感のあるこの治療法の本来の呼び方は,stereotactic gamma encephalotomy(ガンマ線定位脳手術)である.定位脳手術の歴史に大きな足跡を残したスエーデンのカロリンスカ研究所の脳神経外科医レクセル(Lars Leksell)が考案したもので,1967年にガンマナイフのprototypeで最初の患者(頭蓋咽頭腫)を治療し,翌年からガンマナイフ1号機を用いて機能的脳神経外科疾患の治療を開始した.
定位脳手術(stereotactic brain surgery,stereo-encephalotomy)とは,「定位的(stereotactic)に行われる手術,すなわち中枢神経内のきわめて限局(localized)した部位に限定した,選択的手術(selective surgery)を正確に行うものである2).定位脳手術の精度は高く,ガンマナイフ治療では誤差0.3mmである.
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