学会印象記
第10回リハ・カレントトピックス&レクチャー
水落 和也
1
1横浜市立大学リハビリテーション科
pp.486-487
発行日 1999年5月10日
Published Date 1999/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108979
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第10回リハ・カレントトピックス&レクチャーが佐直信彦・千田富義両先生の幹事により,平成10年11月29日,仙台市シルバーセンターで開催された.仙台市内の警官が総出ではないかと思われる厳戒態勢に,「リハビリテーション専門会もわが国の重要人物の仲間入りができたのか」と思ったのは大間違い.江沢民中国国家主席の来訪とたまたま重なってしまっただけのことであった.氏は近代中国文学の父,魯迅が青年時代に学んでいた東北大学に表敬訪問し,魯迅の恩師藤野先生のお孫さんを始めとする仙台市民に感謝の意を伝えるため仙台を訪れたという.時を越え,国境を越えて恩を忘れず,礼を尽くすという儒教精神の神髄を見たようで,新鮮な感動を覚えた(ただし新聞報道によれば日本の新幹線を中国に売り込むための試乗という実務的意味も大きかったようだ).
このためか,仙台市内は歓迎ムードー色で,いつにも増して美しくわれわれを迎えてくれた.
本会は大会名がすべてカタカナであるという点で文部省には嫌われそうだが,数ある医学会の中で異彩を放っている.専門医による学術集会という点も他学会には少ないのではないかと思われる.今回が第10回の記念すべき大会であり,本会発足に当たり尽力された先生方には感慨深い大会になったのではないだろうか.
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