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カレンダー口絵解説
pp.21
発行日 1958年4月1日
Published Date 1958/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201453
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ラフアエロは,ルネツサンス運動のあらゆる源となつたフイレンツエの文明に目を見張つた.発達した近代技術のかずかず,遠近法は完成され,光と陰影の表現はレオナルドによつて空前の神秘にまで到達していた.
ラフアエロの天才はそれらの長所を忽ちにして吸収し,瞬間にして消化して,そこに優美にして典雅な自己の作風を生み出した.そして後世の女性美の典型として仰ぎみるかずかずの聖母をえがいた.その中でも特に有名な作品の一つはこの<大公の聖母>である.
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