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リハ・カレントトピックス&レクチャーは,日本リハビリテーション医学専門医会が主催する学術集会で毎年秋に行われ,特にリハビリテーション医学のコアとなるべき最新の知見や話題について,十分に時間をかけて討論することを目的に開催されています.春に行われる日本リハビリテーション医学会学術集会と違い,こじんまりしているものの,1題1題の発表を十分に吟味して聞くことができ,しっかり勉強できた気持ちになれます.主催は専門医会ですが参加は自由で,より多くのリハビリテーション医の参加が望まれています.
本年度は藤田保健衛生大学の才藤栄一先生が大会長となり,2003年10月25日(土),26日(日)の2日間,名古屋市の今池ガスビルホールで開催されました.会場は名古屋駅から地下鉄で10分の今池駅にあり,地下道で直接連絡された交通の便の大変良いところにありました.
今回の学術集会を企画するに当たり才藤先生が重視された点として,1 絞り込んだ話題を深く議論すること,2 主催者の姿勢が明確であること,3 参加者の利益(リハビリテーション医としての規範の賦活とリハビリテーション重要知識・知恵の獲得)があること,の3点をあげられました.そしてその結果,第1日目は“摂食・嚥下リハビリテーション”尽くしの1日であり,午前中のDr. Palmerの特別講演から始まって,午後のワークショップと一般演題まで,摂食・嚥下リハビリテーションに絞り込んだ企画で,これに参加できなかった先生には「残念でしたね」の一言を送りたい気分になるほど良くまとまっており,十分に主催者の意図が読み取れました.才藤先生曰く「今日一日勉強すれば嚥下リハビリテーションの初級者も中級者になれる」のお言葉通り,参加者の利益になったものと思われました.そして第2日目はがらりと趣向を変え,正にカレントトピクッスにふさわしい今が“旬”の話題について,2つのパネルディスカッションと1つのシンポジウムが行われました.
全体的によく考えれらた充実したプログラムで,参加者は200名を優に越え,大変有意義な2日間でした.以下,印象に残った内容についてプログラムに沿って報告いたします.
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