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特集 障害学Update
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高齢障害者への医療・リハビリテーションの誤解
Misunderstanding of Geriatric Medicine and Rehabilitation.
天本 宏
1
Hiroshi Amamoto
1
1天翁会天本病院
1Amamoto Hospital
キーワード:
予防医学
,
ノーマルライフ
,
プラス評価
Keyword:
予防医学
,
ノーマルライフ
,
プラス評価
pp.1010-1012
発行日 1996年10月10日
Published Date 1996/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108225
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高齢者医療は後始末医療ではない
高齢者医療は後始末の医療ではない.むしろ,予防医療なのである.廃用症候群の予防,医原病の予防,さまざまな事故の予防,合併症の予防,等をしていきつつ,心・身の機能,社会的側面の機能を少しでも落とさないよう病状を安定化させていくノウ・ハウが高齢者医療の専門性である.したがって高齢者医療は,急性期医療の初期から始まり,死に至るまでの一貫した継ぎ目のない医療として位置づけられなければならない.
残念ながら今の医療システム,あるいは現場での多くの対応は「間違っている」としか言いようがない.リハビリテーション医療の現状にも似た部分が多いのではなかろうか.高齢者医療には継続性が大切なのと同じく,リハビリテーションにおいても慢性期リハビリテーションに引き続き予防的視点が重要と言える.歴史的にみて,高齢者医療の立ち遅れの原因の一つに慢性期リハビリテーションへの対応の遅れが指摘されて当然と言える.
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