Japanese
English
特集 脳外傷による障害の特徴とその対応
外傷性脳損傷の病態
Pathophysiological Aspect of Traumatic Brain Injury.
山口 三千夫
1
,
倉田 浩充
2
,
玉木 紀彦
2
Michio Yamaguchi
1
,
Hiromitsu Kurata
2
,
Norihiko Tamaki
2
1神戸大学医療技術短期大学部
2神戸大学医学部脳神経外科
1School of Allied Medical Sciences, Kobe University
2Department of Neurological Surgery, Kobe University
キーワード:
頭部外傷
,
転帰
,
びまん性脳軸索損傷
Keyword:
頭部外傷
,
転帰
,
びまん性脳軸索損傷
pp.455-460
発行日 1994年6月10日
Published Date 1994/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107624
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はじめに
救急医療等の進歩によって,救命し得る重症頭部外傷例が増加し,当然それらの症例がリハビリテーションを受ける機会も増加することとなった.頭部外傷は脳卒中とは発症機転も損傷の状況も異なっているので,急性期の手術的および内科的な治療のみならずリハビリテーション実施においても特別な配慮が必要かと思われる.ここでは頭部外傷の病態について,まず各種の頭部外傷の病態とその転帰を論じ,次に頭部外傷の分類の中で比較的新しい「びまん性脳軸索損傷」という概念を詳述し,最近の脳神経外科における考え方を紹介したい.また自験例の転帰を示し,今後の問題点を探っていきたいと考える.
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