Japanese
English
研究と報告
脳性麻痺児における低身長―ソマトメジンCとの関わりについて
Low Height in Children with Cerebral Palsy.
長屋 政博
1
,
望月 達夫
2
,
森山 明夫
2
Masahiro Nagaya
1
,
Tatsuo Mochizuki
2
,
Akio Moriyama
2
1川崎医科大学リハビリテーション科
2静岡医療福祉センター整形外科
1Department of Rehabilitation Medicine, Kawasaki Medical School
2Department of Orthopedics, Shizuoka Medical Welfare Center
キーワード:
脳性麻痺
,
ソマトメジンC
,
低身長
Keyword:
脳性麻痺
,
ソマトメジンC
,
低身長
pp.435-438
発行日 1991年4月10日
Published Date 1991/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106799
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はじめに
成長因子の一つとして古くから知られているソマトメジン(somatomedin)類は,軟骨組織における成長ホルモンの作用を仲介すると考えられ,標的組織において成長促進作用とインスリン様作用を成長ホルモン依存下で示す物質として定義されている1).現在,ソマトメジン類はソマトメジンA(以下,SM-Aと略す),ソマトメジンC(insulin-like growth factor Ⅰと同一のペプチド,以下SM-Cと略す),multiplication-stimulating activity(insulin-like growth factor Ⅱと同一のペプチド,以下MSAと略す)の3種類が知られている2).ソマトメジン類の中で,SM-Cは末端肥大症と下垂体機能低下症の診断に有用であることは報告されているが3,4),脳性麻痺の身体成長にSM-Cが与える影響についてはまだ結論が得られていない.
今回,我々は低身長の脳性麻痺児の血漿中SM-C値を測定し,SM-Cと脳性麻痺の低身長との関係を調べた.
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