特集 子供のリハビリテーション
Ⅴ.子供のリハビリテーション・メモ
水頭症の治療と予後
山口 和郎
1
1神奈川県立こども医療センター脳神経外科
pp.792
発行日 1987年9月10日
Published Date 1987/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106614
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水頭症とは脳脊髄液が頭蓋内に過剰に貯留し,頭蓋内圧の上昇をもたらす状態である.
脳室系の髄液流通路の閉塞による非交通性水頭症と,脳室系の閉塞はないが,髄液の吸収障害あるいは過剰分泌によっておこる交通性水頭症に分ける.非交通性水頭症は室間孔の閉塞・中脳水道の閉塞,第4脳室正中孔および外側口の閉塞によっておこるが,この原因は先天奇形,炎症,腫瘍,出血等である.交通性水頭症はクモ膜顆粒の先天性欠損,髄膜炎,クモ膜下出血,静脈洞の閉塞,脈絡叢乳頭腫による髄液の過剰産生等によっておこる.
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