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特集 リハビリテーションにおける国際協力
アジア地域との国際協力
タイ・労災リハビリテーションセンター・プロジェクトへの協力
Technical Cooperation to the Industrial Rehabilitation Center Project in Thailand.
松井 亮輔
1
Ryosuke Matsui
1
1職業訓練大学校福祉工学科
1Vocational Rehabilitation and Engineering Division, National Institute of Vocational Training.
キーワード:
被災労働者
,
職業リハビリテーション
,
技術協力
Keyword:
被災労働者
,
職業リハビリテーション
,
技術協力
pp.925-927
発行日 1985年12月10日
Published Date 1985/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105502
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はじめに
従来,発展途上国における障害者対策は,傷痍軍人を除き,福祉行政の中で主として救貧対策の一環として行われてきた.
しかし,工業化の進展に伴い,これらの国々においても「労働災害の防止の必要性ならびに労働災害を被った労働者に対して,医学的リハビリテーション,および職業リハビリテーションを含む包括的リハビリテーションを行うことの重要性」が認識されるようになり,その結果これまで取組みが遅れていた労働行政サイドからの障害者対策について,とりあえず労働災害による被災労働者の職業的能力を回復し,再び労働を可能にするためのリハビリテーション対策から手をつけようという動きがでてきている.
1982年にタイ国政府からわが国政府に対して,労働災害による障害者の職場復帰を円滑にすすめるための労災リハビリテーションセンター(以下,IRCという.)の設立について協力要請がなされたのも,そうした動きを反映したものといえよう.
以下では,IRCに関するタイ側の協力要請の背景,被災労働者の状況とIRCの基本構想,わが国の協力の内容,ならびに,IRCの現状と将来展望について紹介することとしたい.
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