Japanese
English
症例報告
気管切開患者のコミュニケーションおよび喉頭機能訓練―発声用気管カニューレを使用した3症例の経験
Verbal Communication and Laryngeal Functional Exercise with the Patients Treated by Tracheostomy: Clinical Experience of Three Cases used the Speaking Thracheal Tube.
鴨下 博
1
Hiroshi Kamoshita
1
1中央鉄道病院神経内科
1Department of Neurology, Central Hospital of Japan National Railways.
キーワード:
気管切開
,
コミュニケーション
,
発声用気管カニューレ
Keyword:
気管切開
,
コミュニケーション
,
発声用気管カニューレ
pp.131-133
発行日 1985年2月10日
Published Date 1985/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105328
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はじめに
救命のため気管切開が行われるが,人工呼吸器を装着された患者は意識が戻ると発声不能状態に直面し不安に陥る.そこで人工呼吸器装着下の会話を可能にする目的で,発声用気管カニューレが開発されている.
重篤な呼吸器感染症合併のためリハビリテーションの開始が遅れ,気管カニューレの抜去困難な状態が続いた脳出血の患者に使用した.いわゆる寝たきりと思われたが歩行訓練までプログラムを進めることが可能となり,気管カニューレも安全に抜去し得た.また運動ニューロン疾患による呼吸不全のため人工呼吸器を装着している2症例に用い,患者と医療従事者のコミュニケーションに有益であった.
これらの経験から発声用気管カニューレについて,気管切開患者のリハビリテーション上の有用性について報告する.
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