書評
TOTAL REHABILITATION George Nelson Wright. Ph. D. 著 University of Wisconsin, Madison
小島 蓉子
1
1日本女子大学
pp.634
発行日 1981年8月10日
Published Date 1981/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104590
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リハビリテーション研究とリハビリテーション・カウンセラー教育の世界的権威として知られるウイスコンシン大学のG.N.ライト教授が,過去30年間の研究を集大成して著したのが「卜ータル・リハビリテーション」,全830頁の大著である.
本書は未だ邦訳されていないほど新しい,内容の包括性,検証の行き届いた情報の確実さ,辞典のように体系的に整埋された実践的理論の力強さは欧米の学会や研究者から「リハビリテーション研究に現れたヘラクレス的業蹟」として注目されている.それでいて日本の一隅に生きる筆者の文献を引用する際などは,自らのタイプ原稿の段階で意見を求めるなど,偉大な研究者ほど細心の検証をするものだと敬服したが,かような努力は全世界の幾多の研究者に対してもくり返されたという「学者の良心に徹する」研究業蹟の成果である.
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