Japanese
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講座 動作訓練法について(3)
動作訓練の手法
Motor Action Training. 3. Technique of Motor Action Training.
高松 鶴吉
1
Tsurukichi Takamatsu
1
1北九州市総合療育センター
1Kitakyushu Sogo Ryoiku Center (Center of Developmental Medicine and Education in Kitakyushu City.)
キーワード:
動作訓練法
,
テクニック
Keyword:
動作訓練法
,
テクニック
pp.495-498
発行日 1981年6月10日
Published Date 1981/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104563
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Ⅳ.背景
前節では,運動の制御というものを,主体的意図的制御と,反射,反応的制御との二つに,便宜的にわけ,それによって,神経発達学的な訓練法と比較して動作訓練法の理論について述べた.今回は,動作訓練の手法について説明を試みるが,この手法が開発されるにいたった思想的な経過について,若干ふれた方がよいと思う.その理由は,成瀬らが出発点とした立場は,まさに心理学的立場であって,私たちの立場とは著しく異なることを強調しておきたいからである.手法を現象的に浅くとらえると,私たちのもつ類似の訓練手技と同じものとうけとられがちであり,本法の基本を見失うおそれがあると思う.
いうまでもないことだが,本法を開発した成瀬らは心理学者であり,成瀬は催眠研究の領域で,国際的に知られた学者である.催眠の領域について,筆者は全くの門外漢であるが,彼の学問的領域の中には,ノイローゼなどの精神的諸症状に対する治療の領域があり,自己催眠法,自律訓練法,自己コントロール法などと呼ばれている精神的な自己鍛練の諸法に造詣が深く,これらに関する著書も多い.
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