Japanese
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講座 活用すべきリハビリテーション関連諸制度(2)
居宅サービスの現状と問題点―リハビリテーション医の立場から
Social Resources for Rehabilitation. The Present Status and the Problem of Rehabilitation Services for The Home-bound Disabled.
大川 嗣雄
1
Tsugio Ohkawa
1
1横浜市大病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Yokohama City University Hospital.
キーワード:
巡回相談
,
日常生活用具
,
交通機関
Keyword:
巡回相談
,
日常生活用具
,
交通機関
pp.152-157
発行日 1981年2月10日
Published Date 1981/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104491
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はじめに
今月のテーマは,居宅サービスである.この言葉の持つ意味は人によって様々であろうと思われる.この解釈については,後で述べるとして,このような居宅サービスが,リハビリテーションの領域で,重要な課題としてクローズアップされてから,すでに数年が経過した.
その根本には,施設中心主義から,地域リハビリテーションという考え方が,多くの文明国で唱えられて来たこともあろう.しかし,現実的には,病院や施設のスタッフや,リハビリテーション(主として医学的)が一応終了したとされ,自宅や地域へ戻って行く障害者からのニードが先ずあげられよう.さらに,すでに地域で生活している障害者やそれを取り巻く人々のニード,さらに,大きな意味での福祉経済の観点からのニードからも,居宅サービスが要請されていると考えられる.しかも,最近では,米国をはじめとして,障害者のIndependent livingという考え方も強調さいはじめた.このような状況での居宅サービスの重要性は,益々増大するものと思われる.そこで,現在,わが国における居宅サービスの状況を概観し,今後のあり方について考えてみたい.
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