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編集後記
千野 直一
pp.331
発行日 1979年4月10日
Published Date 1979/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104149
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暖冬異変のためか春のおとずれもいつもより早い感じで,本年も第4号をお送りすることになった.
本号では特集として「熱傷のリハビリテーション」をとりあげた.まず,大矢氏のわが国での熱傷患者の統計により,その罹災者の多いのにおどろかされる.穴沢氏らは熱傷の初期治療を解説し,そのなかで「瘢痕による醜形と機能障害は熱傷治療上の大きな問題となっており,従来,救命できれば瘢痕は致し方ないとされていたが,患者にとってはむしろ死に勝る苦しみである」とし,いみじくも本号の特集の重要性を指摘して下さった.リハビリ医療上で最も問題となる変形拘縮,瘢痕について,牧野氏は観血的治療法を,千野は保存的な方法を中心にのぺているが,両者の効用を最大限に利用することが大切であろう.これらのことはつづく吉村氏ら,士肥氏ら,安田氏ら,関谷氏らの症例報告に示されている.
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