特集 聴覚障害者のリハビリテーション
字幕,手話通訳付テレビ,映画について
河合 洋祐
1
,
田中 順
2
1全日本ろうあ連盟常任理事
2みみより会理事
pp.741-742
発行日 1976年9月10日
Published Date 1976/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103631
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字幕及び手話通訳付TV番組の実現
聴力に障害をもつ人々がTV番組に字幕を付けることを望むようになったのは,テレビが開発され,一般家庭に普及するようになったときからである.
初めの頃の要求が,手話通訳者付きでなく字幕付きの要求であったのは,以下に述べる事情があった.第1は,技術的に画面に手話通訳の映像を入れることができるとは考えられていなかったこと.第2は,日本のろう学校教育が口話法による教育に統一されており,手話を一切認めていなかったこと.第3にろうあ者の置かれている社会的現実が生活防衛に精一杯であり,文化的要求の出るゆとりも意識の自覚も薄かったことである.
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