特別記事
手話通訳とコミュニケーション―聞こえない人たちとのかかわりで学んだこと
加賀 留美子
1
1宮古市地域福祉課
pp.50-53
発行日 2003年11月15日
Published Date 2003/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689900640
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新たな出会い
わたしは,今年8月に行なわれた「精神科看護管理研究会」(代表・末安民生)のサマーセミナーに手話通訳者として参加し,精神看護というわたしにとっては新しい領域とのかかわりを得ました。このセミナーには,聴覚障害をもつダンサー南村千里さん(振付家・コミュニティダンス講師)が「こころとからだのコミュニケーション」の演者として招待されており,わたしはその手話通訳者として要請されたのでした。
研究会のテーマが「自己表現力と他者理解」,会場が大沢温泉(岩手県花巻市),講師が若き聴覚障害の南村さん。わたしを含めて岩手在住の3人の通訳者(岩手手話通訳問題研究会の3BABA?!)は,わくわくしながら会場に行きました。初めてお会いする南村さんは,“こういうときはこうしてほしい”とはっきり要求され,しかも気さくで楽しい方でした。セミナー自体も勉強になったのですが,わたしにとっては南村さんとの出会いが大きな喜びにもなりました。というのも,わが家の29歳の娘も,ろう者として日々チャレンジしながら暮らしているからです。
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