学会報告
第16回日本義肢装具研究会抄録―昭和50年11月15日:於熊本市蓮政寺
北川 敏夫
1
1熊本大学整形外科
pp.323-326
発行日 1976年4月10日
Published Date 1976/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103536
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〔一般演題〕
1.新しいタイプのHip Action Braceの紹介
北九州市立足立学園 高松 鶴吉 千代丸 信一 安藤 忠 香月真佐美 田原 弘幸 荒川 暁美 松浦 保茂 吉村 三穂 有薗製作所 有薗 秀昭
脳性麻痺児の股関節では,屈曲・内転が運動発達の段階において,いろいろな問題をひきおこす.特に,強い内転は坐位・四つ這い・歩行などの運動発達に大きな影響を及ぼす.
そこで,私共は内転を適当な角度に矯正・保持し,かつ,拮抗筋である外転筋の活動を認めるhip action braceを変形の予防と矯正位保持,運動パターンの改善などの目的で使用してきた.Hip action braceは屈伸運動を行う股継手の上方に外方へ開く蝶番関節がついたものであるが,構造上からくる必然的な問題として,外転運動軸が生理的な運動軸と一致しない.そのため,運動時にいくつかの問題が生じている.最近,私共は屈伸と内外転が同一個所で行われる新しい継手を入手する機会をえ,これを用いて作成したhip action braceを使用し始めているが,関節がより生理的であり,良い経過を得ているのでここに報告したい.
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