学会報告
第15回日本義肢装具研究会抄録―昭和50年5月30日,於兵庫県民会館
加納 義夫
1
1大垣市民病院理学診療科
pp.927-932
発行日 1975年11月10日
Published Date 1975/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103432
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〔一般演題〕
1.膝伸展障害のbrace療法
製作者 渡辺義肢製作所
今回当科において慢性関節リウマチに起因する膝伸展障害および歩行不能患者に対してbrace療法を経験した.〔症例〕年齢66歳,性女,RA(stageⅣ,class4).7年前より歩行障害(+),6年前より歩行不能,従来当科において膝伸展障害に対して種々のbraceを使用経験したが(矯正のみの目的),今回はturn buckle caliper P.T.E.S. pad surgical shoesの使用にて矯正用装具+歩行訓練用装具としての試みを経験したので報告する.〔特徴〕①1つのbraceにて歩行および矯正装具の目的を達することが可能,②turn buckleの使用にて膝関節角度がたえず変更できると同時に一定角度に保持することが可能,③caliperの優用にて歩行時においてshoesの取りつけ矯正時夜間において取りはずし可能.〔結語〕症例はまだわずかであるが,症状により著明な効果を現し患者の受け入れもよかった.適応については限られているが,従来の装具とは違った良き面が多々あると考えられるのでここに報告する.
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