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講座 失語症とリハビリテーション・第1回【新連載】
失語症のタイプ分類と予後
Classifications and prognosis of aphasia.
小野内 健司
1
,
武田 克彦
2
Kenji Onouchi
1
,
Katsuhiko Takeda
2
1会田記念リハビリテーション病院神経内科
2国際医療福祉大学三田病院神経内科
1Department of Neurology, Aida Memorial Rehabilitation Hospital
2Deptartment of Neurology, International University of Health and Welfare
キーワード:
失語症
,
分類
,
予後
Keyword:
失語症
,
分類
,
予後
pp.867-872
発行日 2012年6月10日
Published Date 2012/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102555
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はじめに
失語症とは,いったん正常な言語機能を獲得したあとに,大脳半球の特定の部位の器質的病巣により言語の理解と表出に障害を来した状態と定義されている.その症状は,発話における誤り(錯語),話し言葉の理解障害,物品呼称の障害(喚語困難)によって特徴づけられる1).
失語症の分類として,古くからさまざまな分類方法が提唱されてきた.失語症を分類することの利点としては,症状と病巣との対応が,ある程度期待できることである.また,実際の症状を詳細に述べなくても,例えば「重度のブローカ失語」などと表現することで,患者の症状を他の医療スタッフに共通したイメージとして伝えることができる.
本稿では,失語症患者の診療とリハビリテーションに役立つ失語症のタイプ分類の仕方および,失語症患者の予後を規定する因子について述べる.
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