Japanese
English
増大特集 リハビリテーションQ&A
Ⅳ 関節リウマチ,その他の骨関節疾患
26.変形性股関節症
Osteoarthritis of the hip.
川口 泰彦
1
,
大谷 卓也
1
,
羽山 哲生
1
,
丸毛 啓史
1
Yasuhiko Kawaguchi
1
,
Takuya Otani
1
,
Tetsuo Hayama
1
,
Keishi Maruo
1
1東京慈恵会医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
変形性股関節症
,
分類
,
保存療法
,
手術療法
Keyword:
変形性股関節症
,
分類
,
保存療法
,
手術療法
pp.576-581
発行日 2012年5月10日
Published Date 2012/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102499
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Q1 変形性股関節症の重症度はどのように評価すべきか?
X線学的所見と臨床機能の両面から重症度の評価を行うべきである.日本整形外科学会が提唱しているX線学的な病期分類によると,関節裂隙の状態,骨構造の変化,臼蓋・骨頭の変化により,前関節症,初期関節症,進行期関節症,末期関節症に分類される(表1)1).
前関節症は,臼蓋形成不全などの形態異常はあるものの関節裂隙は保たれて(軟骨が温存されて)いる時期である.初期関節症では,関節裂隙にわずかな狭小化,荷重部の骨硬化像を認める.進行期関節症では,関節裂隙の広範な狭小化,骨囊胞・骨棘の形成や臼底の増殖性変化もみられる.末期関節症では,関節裂隙は消失し,骨硬化像・骨棘形成が著明となる.これらの病期は一時的にその進行が遅延,停止することはあるが,一般的には加齢とともに慢性的に進行していくものと考えられている(図1).
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