連載 障害者にみられる足・趾の問題と対応
糖尿病患者の足病変と足の形状変化
泉 有紀
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1独立行政法人国立病院機構京都医療センター(WHO糖尿病協力センター)
キーワード:
糖尿病
,
フットケア
,
関節可動域制限
Keyword:
糖尿病
,
フットケア
,
関節可動域制限
pp.589-591
発行日 2010年6月10日
Published Date 2010/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101795
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2005年,「全世界のどこかで,30秒に1本,糖尿病のために足が切断されている」という1文がLancet誌の表紙を飾り,糖尿病で足を失うことの深刻さが全世界に向けて発信された.わが国では,欧米に比べて糖尿病足病変の発症率が低いとの報告から,予防対策を投じることは少なかったが,患者の平均入院日数の長さや切断率の高さ,入院費用の高額さなどが明らかになるにつれ,一転,その予防措置が急務となった.
2008年度の診療報酬改定では,糖尿病合併症管理料という名の下,医師が糖尿病足病変ハイリスク患者と判断した患者に対し,専任看護師が足検診,フットケア,指導を行う行為に対する保険点数の算定が可能となった.これにより,わが国は糖尿病足病変の発症・再発予防に向けた大きな一歩を踏みだした.
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