巻頭言
作業療法士47,756名の力を「人」に「社会」に活かしたい
中村 春基
1
1兵庫県立西播磨総合リハビリテーションセンター
pp.313
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101741
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筆者は2009年6月,第44回社団法人日本作業療法士協会(以下,協会)総会で協会長に就任しました.歴代会長は皆女性で,初めての男性会長です.10年ほど教員を経験した後,現在は兵庫県立西播磨総合リハビリテーションセンターで,臨床に携わっています.過去25年間にわたり協会活動を行ってきましたが,協会長という重責に身が引き締まる思いで,日々,日本リハビリテーション医学会の先生方をはじめ,多くの方々の協力を得て,協会の発展とわが国のリハビリテーションの向上のために全国を奔走しています.
作業療法は「作業をする人は,元気である」という,単純で明快な考えのうえに成り立っており,利用者の「生活の技術」を開発し,活かします.作業療法において障害とは,「作業」を失う,または,困難にすることだと考えています.「人」を「作業」という視点で評価し,その再建のために,「人」と「環境」にアプローチします.対象は,年齢や疾患を問わず,「作業」に障害をもつ人,あるいは,その恐れのあるすべての人です.
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