病室の花
花の名
淺山 英一
1
1千葉大学園芸学部
pp.169
発行日 1955年4月15日
Published Date 1955/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909815
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花には沢山の種類があり,それぞれに名がついています。日本の花は誰にも判る名がついていますが,外国から来た草花類には外国名がついていて,日本名よりも多く使うことがあります。エゾギクをアスターと呼んだり,ヒヤクニチソウをジニヤと云つたりするのですが,コスモスやシクラメン,ヒヤシンス,チユーリツプなどは,もう日本名が通用しないほどに洋名で言い馴らされています。コスモスのことをアサギクラ,シクラメンをカガリビバナなどと云えば反つて判らなくなつてしまうほどです。
現代の植物学や園芸学の上では名がないものは一つもないほどで,よく名も無い花が咲いていたなどといいますが,名も知らぬ花というべきでしょう。
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