Japanese
English
研究と報告
頭頸部癌に対する頸部郭清術後の肩関節機能評価と訓練効果
Effect of exercise and assessment of shoulder function after neck dissection in head and neck cancer.
泉 良太
1
,
佐野 哲也
2
,
小河内 寛子
2
,
能登 真一
1
,
岡村 純
3
,
山内 克哉
2
,
美津島 隆
2
Ryota Izumi
1
,
Tetsuya Sano
2
,
Hiroko Shoukouchi
2
,
Shin-ichi Noto
1
,
Jun Okamura
3
,
Katsuya Yamauchi
2
,
Takashi Mizushima
2
1新潟医療福祉大学医療技術学部作業法学科
2浜松医科大学医学部附属病院リハビリテーション科
3浜松医科大学医学部附属病院耳鼻咽喉科
1Department of Occupational Therapy, School of Health Sciences, Niigata University of Health and Welfare
2Department of Rehabilitation, Hamamatsu University School of Medicine
3Department of Otolaryngology, Hamamatsu University School of Medicine
キーワード:
頭頸部癌
,
頸部郭清
,
肩関節機能
,
作業療法
Keyword:
頭頸部癌
,
頸部郭清
,
肩関節機能
,
作業療法
pp.657-662
発行日 2009年7月10日
Published Date 2009/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101551
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要旨:頭頸部癌に対する頸部郭清術後に,術側,健側の肩関節機能を評価したうえで,運動療法介入を実施し,その効果を検討した.評価項目は筋力,関節可動域(ROM),およびVisual Analogue Scale(VAS)によって疼痛,つっぱり感について評価した.筋力はhand-held dynamometerで測定した.その結果,術後は健側に比し術側の肩甲骨挙上筋力が13.6±4.5kgf(健側17.8±5.5kgf)と低下した.また自動ROMについては,肩関節外転が健側174.4±8.8°,術側117.8±49.9°となり,低下を認めた.訓練後には,一部の筋力が向上したものの,自動ROMでは有意な変化を認めなかった.術側肩関節の筋力・ROMの低下の要因としては,手術により頸神経が切除され,僧帽筋筋力が低下したことが考えられた.頭頸部癌術後は,肩関節全体の筋力・ROMを評価し,訓練を計画することが必要である.
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