連載 印象に残ったリハビリテーション事例
拘縮,変形による障害により「ゴールはどこだ?」と考えを巡らせた1症例
正門 由久
1
1東海大学医学部専門診療学系リハビリテーション科学
キーワード:
拘縮
,
変形
Keyword:
拘縮
,
変形
pp.368-370
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101492
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患者の紹介
Aさんは,約20年前に私が主治医として関わった方である.なお現在,カルテが手元になく,記憶をもとに本稿を書かざるを得ないことをお許しいただきたい.
当時,彼は40歳代前半で,いわゆる一流企業のエリート会社員で,働き盛りであった.生来,健康だったが,1985年8月,くも膜下出血を発症し,某医療センターに緊急入院した.脳動脈瘤のクリッピング術を受け,その後,正常圧水頭症に対して,V-Pシャント手術を受けた.1986年1月,私が勤務していたリハビリテーションセンターに入院した.
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